お葬式をすると支給される葬祭費の申請方法と注意点

一定の要件さえ満たせば誰でも支給を受けられる葬祭費。その申請方法と注意点を紹介します。

葬祭費って?

葬祭費とは、お葬式を執り行った人(喪主・施主)に支給される公的な給付金で、国民健康保険や後期高齢者医療制度に加入すると貰えるパンフレットなどに案内されてあるのですが、意外なほど知らない方が多いです。

支給される金額は自治体によって3万円~7万円と幅があるものの、申請すれば必ず受け取ることができます。

申請後、1~2ヶ月ほどで支給されます。

葬祭費が支給される要件とは?

  1. お葬式を執り行ったこと。
  2. 亡くなった方が国民健康保険または後期高齢者医療制度に加入していたこと。

「え?それだけ?」と思いましたか?

はい。葬祭費の支給要件はたったこれだけです。

 

(参考:お葬式をしないと支給されないの?)

最近はお葬式の規模が小さくなり、中には火葬のみで故人を弔う方も少なくありません。葬祭費はお葬式の規模の大小に関わらず、火葬のみでもちゃんと支給されます

 

(参考:社会保険に加入していた場合は?)

亡くなった方が社会保険に加入していた場合は「埋葬料」として、勤め先の会社が加入している健康保険の組合・協会から支給されます。埋葬料については別の機会にご紹介します。

葬祭費の支給申請方法

お葬式終了後に下記のものを用意して、亡くなった方の住所がある役所で手続きします。

  • 亡くなった方の国民健康保険被保険者証または後期高齢者医療被保険者証
  • 死亡診断書の写し(役所が住民記録で確認できる場合は不要)
  • お葬式をしたことが証明できるもの
  • 葬祭費の支給を受けたい銀行口座の通帳
  • 申請する方の印鑑

お葬式をしたことが証明できるもの」の例は以下のとおりです。どれか1つでもあれば大丈夫です。

  • 会葬礼状
  • 葬儀社からの請求書または領収書
  • 火葬費の領収書

役所の窓口(国民健康保険課の給付係など)で葬祭費支給申請書に必要事項を記入すれば手続きは完了します。

尚、申請書には亡くなった方の健康保険番号やマイナンバーを記入する欄がある場合がありますが、分からなければ役所の担当者が調べて対応してくれます。

 

(参考:できればその他の手続きも一緒に)

ご家族が亡くなると、様々な手続きに奔走しなければなりません。何度も役所に足を運ぶのは大変なので、その他の必要な手続きは可能な限り一緒に済ませてしまうことをお勧めします。

役所が遠方にある場合はどうしたらいい?

最近は亡くなった方とご遺族の住まいが離れているケースも少なくありません。都度、遠方にある役所に足を運ぶのも大変です。まずは亡くなった方がお住まいだった場所の役所に電話で相談してみてください。基本的に葬祭費の支給申請は郵送でも手続きできるはずです。

葬祭費の支給に関する注意点

葬祭費には時効があります

最後に大切なことをお伝えします。

葬祭費にはお葬式を執り行った日の翌日から2年という時効があります。

逆に言うと、2年を経過していなければまだ支給を申請することができます

手続き自体はとても簡単ですし、役所が遠方にあっても郵送での手続きにも応じてくれるはずですので、まだ申請していない方は是非、一度役所に問い合わせてみましょう。

葬祭費が支給されないの3つのケース

お葬式をしたにもかかわらず、葬祭費が支給されないケースがあります。

1つ目は、先にもあったように、時効を迎えているケースです。時効が成立してしまうと支給してもらうことができません。

ですが、時効が成立してから1日や2日程度であれば話を聞いてもらえるかもしれません。すぐに役所に相談してみましょう。

2つ目は、亡くなった方が社会保険に加入していた、または国民健康保険(後期高齢者医療制度)に切り替えてから概ね3ヶ月を経過していなかった場合です。

この場合は「埋葬料」として勤め先が加入している健康保険の組合・協会から支給されます。

3つ目は、交通事故など第三者行為によって亡くなった場合です。

第三者からの賠償金などでお葬式費用が賄われるなどといったことが理由です。

但し、一旦役所が葬祭費として立て替え支給し第三者や担当機関と精算するなど、臨機応変な対応を取ってもらえることもありますので、私は支給対象外だと安易に決めつけないで、役所に相談してみましょう。

四十九日法要や一周忌法要を検討してみませんか?

葬祭費の支給申請が無事に済んだら、是非、故人様の四十九日法要や一周忌法要を検討してみてください。時効を迎える前に慌てて申請した方であれば、三回忌法要を間もなく迎える方も少なくないでしょう。

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